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もし『サイバーエージェントの藤田晋』が今、20代だったら

もし『サイバーエージェントの藤田晋』が今、20代だったら

1998年設立後翌年のインターネットバブルの波にも乗り、設立2年という異例のスピードかつ当時最年少記録で東証マザーズ上場。

インターネット広告から始まり、Amebaブログ、AbemaTVなど含め、買収をせずに自社で立ち上げた新規事業のみで毎年業績と事業を拡大し続ける株式会社サーバーエージェントの藤田社長に、「もし今20代だったら」「今をどんな時代と捉えているか」など、10代20代の起業家視点でインタビューをさせていただきました。

 

起業家として注目を集める

ー 藤田社長は24歳で起業されましたが、もし今、藤田社長が20代でこれから起業を志す場合、何から始められますか?

『今注目を集める分野やジャンルで起業します。

 

日本のスタートアップ業界ではまだまだ起業家も少ないですし、目立っている経営者も少ないです。

きっちり収益を上げてはいるけれども、事業内容や事業領域が地味で目立っていない起業家が多い。

 

やはり、注目の分野で注目の経営者になれば認知もしてもらいやすいですし、結果として資金も人も集まりやすくなる。

だから起業するなら、まずはどうやって名を上げるか、注目を浴びるかを考えますね。』

 

ー 起業家の動機として大きく分けると「やりたいことから始めるタイプ」と「世の課題を解決するタイプ」があると思いますが、先程のお話としては後者の「課題解決型」の起業の方が良いということでしょうか?

『長年ベンチャー企業を経営していて、スタートアップ界隈もよく知っているけど、やはりそのルートが一番近道だと思います。』

 

今は若者にとって”いい時代”ではない

ー 藤田社長は「今」の時代をどのように捉えておられますか?

今の時代VC(ベンチャーキャピタルの略称、以下VC)は儲かることもあり、VCが非常に多い。VCマネーは溢れているのに、事業者や起業家はその割に少なく、あまり健康的ではない。

ただ、その反面、先ほど述べたような「注目を浴びる」ジャンルや、有望な分野も少ないというのが現状です。

今の時代をいい時代と思っている人もいるかもしれませんが僕はそうは思いません(笑)

 

10年20年単位でみると、インターネット、ソーシャルゲーム、スマートフォンなど、高収益で市場が伸びており、かつ若者が事業を始めやすいジャンルが突如現れる時期があるのですが、今はそれがないですね。

ネットバブル時代、ソーシャルゲーム、web2.0、スマートフォンが出た時は、ただの大学生でもアプリを作って起業ができた。

今、実はそういうのがない時期。

 

でも、時期を言い訳にするのではなく、やるなら結局覚悟決めてやるしかない。

 

ー 今のような時代では、どのような戦略で起業するのが良いと思いますか?

登山も一緒で難しいルートを選ぶと結局大変。最短ルートを分析して選んでいくのがいいと思う。

 

たまに起業して「自分の苦手を克服」や「難しい方がやりがいがある」という理由で難しい道を選ぶ人もいますが、スタートアップやベンチャービジネスはそうそう甘くないと考えています。

 

使えるものを全部使って、やれること全部やって、それでも成功するわからない世界ですからね。

 

決断のときに「期待値」は見えているか

ー 会社を設立以降毎年右肩上がりの成長に導いているのは勿論、麻雀でも最強位のタイトルを取られているほどの勝負師である藤田社長が、決断されるときに大事にされていることはありますか?

僕が決断をする基準は、結局「期待値」ですね。

 

麻雀で「ここは勝負に出るべきか降りた方が良いか」「どちらが得か」を判断する局面があります。

その時は「流れ」や「勘」ではなく、合理的に見て、勝つ確率が多い方、つまりは「期待値」が上回っている方を選択します。

 

たまに会社をやっていると、期待値は8割だが、失敗した2割がめちゃくちゃ怖いと思う局面ってあると思うんです。

でも自分たちが頑張れば期待値が大きくなっていくケースもあり、その場面でそこにかけないのはすごくもったいない。

 

例えば、若者で多いのは失うものはほとんどないにもかかわらず「失敗したらやばい」って言っている場合があって、もっとしっかり期待値の大きさを見た方が良い。

殆ど無いリスクばかり見て、期待値の度合いをわかっていない若者は多いと感じます。

 

でも、逆もしかりで、この間我々は、仮想通貨事業から撤退したのですが、我々ぐらい事業や背負うもの大きくになると、たとえ上澄みがあったとしても失敗したときに計り知れない損失を被ることがある。

そういった場合はロスが大きく、それが期待値を上回ってしまうケースもあります。

 

起業家に”欠かせないもの”なんて無い

ー 最後に、藤田さんが考える起業家にとって欠かせない資質はありますか?

特にないですね。

本当に起業家は色んなタイプの人がいるなと心から思います。

僕は僕のタイプだし、楽天の三木谷さんや、ZOZOの前澤さんのような起業家がいて、それぞれがそれぞれのタイプで成功してる。

 

結局は、組織の作り方、事業内容など全てが「リーダーの内から出るもの」であるべきで、そこに一本筋が通っていることが大事。

つまりは「リーダーの個性を基にしたトータルプロデュース」です。

 

ありものを張り合わせたり、ハリボテで会社や事業を作っていては、やはり大きな成長はしにくいですね。

 

うちの会社では、新規事業は買収ではなく必ず社内で作ったり、組織として「人格のある人を上に上げていく」という方針があったりしますが、これも僕の中のトータルプロデュースの一環に過ぎないです。

 

ー 藤田社長、お忙しい中ありがとうございました。

 

まとめ

今回は株式会社サイバーエージェントの藤田晋社長にインタビューをさせていただき、10代20代で起業家を目指す人にとって重要なキーワードをいくつか頂きました。

 

1つ目は「注目を集める」ということ

スタートアップやベンチャービジネスでは資金や人を急速に調達してこなければいけない局面があります。

そんな時に「注目を集めている」ということは、それだけリソースも集めやすくなります。

そういった観点では「注目を集める」というのは単なるプロモーションの一環ではなく、経営戦略の一部として重要になるのかもしれません。

 

2つ目は「期待値を考える」ということ

学生や若者は比較的失敗のリスクが小さいです。もし失敗したとしてもそれを取り返せるだけの時間もたっぷりあります。

そう考えれば、期待値はかなり大きくなるのではないでしょうか。

挑戦の際には、リスクというマイナス面が大きく見えがちですが、得られる価値のプラス面を考えた上で選択していくことも重要です。

 

そして3つ目は「会社をプロデュースする」ということ

「こうすれば上手くいく」や「この会社はこうやって成功した」といった話や経験談は世の中に沢山存在します。

しかし、それらを部分的に切り取り、いいとこ取りをしたところで、起業が上手くいくとは限りません。

それらはあくまで経営における一部分であり、手段です。

根本として、会社や事業における施策で一貫性を持たせることで、結果として会社を大きくしていけるのかもしれません。

 

今後もSTARTUP CAFE JOURNALでは起業家に20代目線でのインタビューをしていきますので、更新情報をお求めの方は是非ツイッターやFacebookでチェックしてみてください。

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